サンゴ礁にいる毒をもつ生物

サンゴ礁にいる毒をもつ生物

サンゴ礁には多種多様な生物が生息しています。

 

特に波が穏やかなで浅い礁池では、ちょっと手を伸ばせば届く場所に、カラフルな魚がたくさんおり、テンションが上がります。

 

しかしそのテンションに任せてサンゴ礁に生息する動物にうかつに手を触れないようにしてください。

 

サンゴやその周辺にいる生物には棘や毒を持つ危険な生物も多く、中には命にかかわるほど強い毒を持つものもいます。

 

クラゲ

サンゴ礁の波が穏やかな海域には、ふわふわと海中をただようクラゲが生息しています。

 

クラゲは刺胞動物で、触手には刺胞と呼ばれる毒針を持っています。

 

毒性の強弱はありますが、カツオノエボシとハコクラゲという2種は特に毒性が強く死亡例も多いクラゲで、見かけたら絶対触れないことが大切です。

 

サンゴ

サンゴ礁なので当然サンゴが生息していますが、そのサンゴにも触れないようにしてください。サンゴはクラゲと同じ刺胞動物であり、触手に毒の刺胞を持っています。触って毒に刺されると酷いかゆみと痛みをともなう発疹に襲われます。

 

サンゴの毒による発疹をサンゴ皮膚炎といい、完治まで1ヶ月以上かかる上、傷跡は半年以上残る可能性があります。

 

触らないよう気を付けていてもうっかり手を突いたり踏んでしまったりすることもありますから、サンゴ礁で生物の観察を楽しむ場合は、ウェットスーツやラッシュガード、マリンシューズなどで肌を守ることをおすすめします。

 

一部大型魚

礁池は「海の畑」とも呼ばれ、食用にできる生物もたくさん生息しています。しかし中には強力な毒を持ち食べると危険な生物もいます。

 

例えばサンゴの海域に生息するイシダイは、藻類に由来するシガトキシンという毒を体内に蓄えていることがあり、食べたら希にシガテラと呼ばれる食中毒を引き起こすことがあります。

 

元々毒を盛っていない魚でも、食物連鎖上位の大型魚は生物濃縮により強い毒性を持つことも多いので注意が必要です。

 

その他危険な生物一覧

以下は毒を持つ持たないにかかわらず、サンゴ礁に生息する危険な生物として挙げられます。

 

◆爬虫類
ウミヘビ、イリエワニ(東南アジアからオーストラリアにかけての一部海域)

 

◆魚類
サメ、エイ、ミノカサゴ、ダルマオコゼ、アイゴ、ウツボなど

 

◆軟体動物
ヒョウモンダコ、イモガイ類など

 

◆棘皮動物
ガンガゼ、ラッパウニ、オニヒトデなど

 

◆刺胞動物
サンゴイソギンチャク、スナイソギンチャク、ウンバチイソギンチャク、カツオノエボシ、ハブクラゲ、アナサンゴモドキ、シロガヤなど

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