グレートバリアリーフの歴史

グレートバリアリーフの歴史

世界で最も広大な面積を持つサンゴ礁は、オーストラリアの北東岸に広がるグレート・バリア・リーフです。

 

2600km(1,600マイル)を超える長さで、総面積は34万km2以上にもなります。世界のサンゴ礁の総面積は60万km2なので、グレート・バリア・リーフには世界の大半のサンゴ礁が集中していることになります。

 

世界の生物多様性を支える場所の1つとして1981年には世界自然遺産に登録されています。

 

グレートバリアリーフの形成の歴史

グレートバリアリーフが形成されたのは1800万年前とされています。気が遠くなるほど昔のように思えますが、5000万年以上の堆積が確認されるサンゴ礁もありますので、サンゴ礁にしてはそこまで珍しいものではありません。

 

グレート・バリア・リーフと人類の歴史

1768年
フランスの探検家ルイ・アントワーヌ・ド・ブーガンヴィルがグレート・バリア・リーフを発見しています。天文学者を連れ、ブルターニュの港湾都市ブレストから世界一周の航海に出た時に、この広大なサンゴ礁を発見しました。しかしこの時彼はこの地に価値を見出さなかったので、フランス領にはなりませんでした。

 

1770年
英国のジェームズ・クックがこの海域を訪れ、緑の低い島を見つけたと日誌に残しています。この島は、同行していた天文学者のチャールズ・グリーンの名にちなみ、グリーン島と名付けられています。ジェームズクックが乗っていたエンデバー号はリーフに座礁して足止めを喰らうなど、一悶着あったものの、満ち潮でなんとか抜けだし、帰国。英国はオーストラリアの北東海岸の領有宣言を行ないました。

 

1802年
オーストラリアの探検家により、グレート・バリア・リーフの全体図を記した海図が作成されます。グレート・バリア・リーフという名はこの時付けられました。本格的な調査が開始されたのは、この海図が作られてからです。

 

1922年
グレート・バリア・リーフ委員会が作られました。

 

1960年
グレート・バリア・リーフ内で石油を採掘することが認められました。これはサンゴ礁を破壊する行為になるので、本来まずいことなのですが、この時はまだサンゴ保全に向けての意識が弱かったのです。

 

1975年
70年代に入りようやくサンゴの重要性が認識され始め、オーストラリア政府はグレート・バリア・リーフ海洋公園を定め、石油採掘など各種の経済活動を制限しました。

 

1981年
世界自然遺産に登録されます。

 

1999年
オーストラリア議会は、「環境保護および生物多様性の保全に関する条例」を定め、のちの海洋の生物学的地域計画実施に繋がりました。

 

2001年
GBRMPAがグレート・バリア・リーフにおける水質悪化に関する報告書を発表し、水質悪化がサンゴの白化を進行させる問題について解説しました。

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