サンゴ礁は津波に対する天然の防波堤

サンゴ礁は津波に対する天然の防波堤

サンゴまず島(陸地)の海岸部に接する極浅い部分に着床し、成長していきます。そして成長とともに自身の下に石灰質を形成・積み重ねていき、たくさんのサンゴ群衆がそれを行なうことで地形が出来上がります。これがいわゆるサンゴ礁と呼ばれるものです。

 

サンゴ礁が天然の防波堤になる?

サンゴは光合成により成長するので、光の届きやすい海面に向かってせり上がるように成長していきます。それと同時にせり上がるように形成された礁が外海の波を遮断し、礁の内側を穏やかな海域にしています。

 

これは礁の内側が、遊泳力が高くない小型の海生生物にとって過ごしやすい環境になるというだけでなく、沿岸の人々を高波から守る天然の防波堤として機能するということも意味します。サンゴ礁がバリアリーフとも呼ばれるのは、まるで島(陸地)を波からバリアするような役割を果たしている為です。

 

津波も防げる?

サンゴ礁は岩石ほど頑丈ではないので、巨大な津波を完全にせき止めることは難しいでしょう。しかし島を取り巻く環状のサンゴ礁が、津波の威力を和らげることは、インド洋津波などのデータから確認されており、近年は防災の観点からもサンゴの保全が叫ばれています。

 

津波はサンゴを死滅させる要因にもなります。その為津波が去った後のサンゴ回復についても考える必要があるでしょう。

 

礁の外の環境

外礁を超えた部分からは急に深くなり、外海の高波にさらされ、潮の流れも速くなります。その為遊泳力の高いサメやエイといった大型魚類が見られるようになります。

 

礁の内側の穏やかな環境と違い、人間が泳ぐには危険な環境なので、サンゴ礁の生物を観察するレジャーなどでは外礁を超えないよう注意案内があると思います。

 

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