サンゴとサンゴ礁の違いを簡単に解説

サンゴとサンゴ礁の違いを簡単に解説

サンゴとサンゴ礁の違いは簡単にいえば、生物か地形かの違いです。サンゴとは刺胞動物門の動物の名前で、サンゴ礁とはサンゴにより形成された地形の名前です。以下で詳しく解説していきます。

 

サンゴとは

サンゴは刺胞動物門の動物で、分類的にはクラゲの仲間です。イソギンチャクに似たポリプと呼ばれる小個体から形成されています。サンゴの中にも色々な種類がいますが、主にサンゴ礁を形成するのは、体内に褐虫藻と呼ばれる藻類を共生させ、褐虫藻の光合成エネルギーを得て生育する造礁サンゴと呼ばれる種です。

 

造礁サンゴは浅くて綺麗な暖かい海を好み、沖縄やハワイなど繁殖地に適した海岸に群れをなして生息しています。その為こういった地域ではサンゴ礁が観光名物になっており、たくさんのお客さんを集める大切な資源とされているのです。

 

サンゴ礁とは

造礁サンゴは光合成で得たエネルギーを利用し、海中のカルシウムを固着させ、石灰質の骨格を形成します。サンゴの群れが自身の下に石灰質を形成し、それが積み重なって海面近くまで高まりを作る地形をサンゴ礁と呼びます。

 

サンゴ礁の形成規模は大小様々ですが、世界最大のサンゴ礁といわれるグレートバリアリーフは、2600km(1,600マイル)を超える長さに、344,400km2以上の総面積を誇ります。

 

サンゴ礁の役割

サンゴ礁が作る複雑な地形は、多種多様な海洋生物の繁殖、隠れ家、索餌の場として機能し、海洋生態系の核として機能しています。サンゴ礁は全海洋生物の4分の1を支えているといわれ、近年サンゴ礁の保全が叫ばれるのは、サンゴ礁がなくなることで海洋生態系全体のバランスが崩壊する為です。

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