サンゴ礁が多い国・島は?

サンゴ礁が多い国・島は?

サンゴ礁を形成する造礁サンゴは、水温25〜28℃が適温で、綺麗な海水を好みます。そして光合成をするため、日光が届く浅い海に生息しています。

 

よってサンゴ礁が多くなるのは、この条件を満たす日射量の多い赤道域の温暖な海域ということになり、主に熱帯、亜熱帯にある島国と大陸の近くに分布します。島の多い太平洋には特に多いです。

 

日本・沖縄

日本の沖縄は世界的にもサンゴ礁が発達している場所として知られます。沖縄は日本の中では南限で、最もサンゴの生育に適した環境ではありますが、サンゴの主たる生息域からすれば北限に位置し、本来そこまでサンゴ礁が発達する環境ではありません。しかし沖縄にはサンゴの生息域の中心から暖かい海水(黒潮)が流れてきており、他の同緯度の地域よりサンゴが生育しやすい環境になっているのです。

 

オーストラリア・北東岸

オーストラリアの北東岸には、世界最大のサンゴ礁グレート・バリア・リーフがあります。総面積は34万平方キロにも及び、世界のおよそ半分のサンゴ礁がここに集中しています。世界の生物多様性に大きな影響を与える場所で、世界自然遺産に登録されています。またその重要性から大部分は保護区に指定され、漁業や観光が制限されています。

 

サンゴ礁だけで形成される島国

サンゴ礁といえば、島や国に接するように発達したものを想像するかもしれませんが、中には海面上昇や島の沈降で、陸地が完全に海面下に沈み、海面に伸びた礁のみが露出している状態のサンゴ礁(環礁といいます)もあります。そしてこの露出したサンゴ礁を国土としている国もあります。

 

環礁の特徴として海抜の低さが挙げられ、近年の海面上昇で、環礁で成る国は、国土の大半を水没で失う危険にさらされています。

 

キリバス共和国

キリバスは4つの島、諸島からなる国ですが、そのうち3つのギルバート諸島・フェニックス諸島・ライン諸島はサンゴ礁由来の珊瑚島です。

 

モルディブ共和国

26の環礁や約1,200の島々から成る国です。こちらも海抜が低い環礁ゆえ、近年の海面上昇とサンゴ礁の死滅により、国土が消滅する危険にさらされています。海面が1m上昇すれば、国土の80%が失われるといわれています。

 

マーシャル諸島

太平洋上に浮かぶ島国で、29の環礁と5つの島で成っています。アメリカによる核実験が行なわれた環礁として有名なビキニ環礁は、現在はマーシャル初頭に属します。

 

ツバル

南太平洋のエリス諸島に位置する島国です。4つのサンゴ礁に囲まれた島と5つの環礁から成っています。

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