サンゴって硬いの?柔らかいの?

サンゴって硬いの?柔らかいの?

サンゴにも色々な種類がおり、硬い種もいれば、柔らかい種もいます。硬いサンゴと柔らかいサンゴでは生態の傾向が異なります。

 

硬いサンゴの生態的特徴

◆骨格
硬い種はハードコーラルや宝石サンゴといい、強固な石灰質の骨格を持った種です。造礁サンゴの大部分はハードコーラルで、ポリプ・共肉以外は硬質で触ると石のように硬いです。深海に生息する宝石サンゴはより綿密な骨格を持つので、加工され宝石として利用されます。

 

◆死後
宝石サンゴは死ぬと硬い骨格だけが残り、宝飾品などに加工されます。日本では古来より真珠に並ぶ七宝の1つとして珍重されました。

 

◆共生
浅海に棲むハードコーラルは褐虫藻と共生していますが、太陽の届かない深海に棲む宝石サンゴは、褐虫藻と共生をしていません。非造礁性サンゴとも呼ばれます。

 

柔らかいサンゴの生態的特徴

◆骨格
柔らかい種は軟質サンゴ、ソフトコーラルといい、細かい石灰質の骨格(骨片)を体の中にバラバラの状態で保持しているので、全体的に軟体です。

 

◆死後
強固な目に見える骨格があるわけではないので、死ぬと腐敗して加工できるような遺物は何も残りません。

 

◆共生
ソフトコーラルのほとんどは、褐虫藻を共生させています。プランクトンを餌として取り込む以外でも、褐虫藻の光合成産物を取り込む必要性から、太陽光が届きやすい深度20〜30mの浅海に生息します。

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