サンゴ礁の地形の種類とは?3タイプの形状特徴
サンゴ礁とはサンゴが形成する石灰質の地形である、という解説を【サンゴとサンゴ礁の違いを簡単に解説】にてさせて頂きました。
今回はその地形の分類についてです。サンゴ礁はその発達段階の地形により、大きく裾礁(きょしょう)、堡礁(ほしょう)、環礁(かんしょう)の3つに分けることができます。
裾礁(きょしょう)
発達初期段階のサンゴ礁で、海岸部に接して発達したサンゴ礁のことです。島の裾(すそ)を縁取るように形成されることからこのように呼ばれています。また外礁(サンゴ礁の縁部分)に囲まれた穏やかな浅い海は「礁池(しょうち)」、「イノー」と呼ばれ、多種多様な海産資源が採れる「海の畑」とも言われています。日本のサンゴ礁のほとんどは裾礁です。
例:沖縄
堡礁(ほしょう)
発達2段階目のサンゴ礁で、外礁が島から少し離れた所を防波堤のごとく取り囲んでいます。礁と島の間のやや深い部分を礁湖(しょうこ・ラグーン)といいます。また大きな規模の堡礁は、島どころか大陸を取り囲んでいます。代表的なのは世界遺産にも登録されている「グレートバリアリーフ」で、オーストラリア大陸を取り囲む規模の堡礁です。
例:チューク島(トラック諸島)、グレートバリアリーフ
環礁(かんしょう)
発達3段階目のサンゴ礁で、形態は堡礁に似ていますが、堡礁と違って礁の中央に島がありません。環になった外礁と礁湖のみがあるのが特徴です。
例:ムルロア環礁,沖ノ鳥島
サンゴ礁が裾礁→堡礁→環礁と形態を変えていく、具体的な過程、メカニズムについては【サンゴ礁ができるまで】にて解説していきます。